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全体会

演題 同志社女子大学の教育改革―現状と展望―
発表者 女子大学教務部長 鈴木 健司 先生

講演概要

 女子大学の教育システムと現在行っている改革の取組みの概要を紹介し、女子大学でどのような教育を行っているか、どのような改革を進めつつあるかをご理解いただける良い機会としたい旨、冒頭に説明があった。

 まず、女子大学の教育理念と学びのシステムについて説明があった。学校法人同志社には良心教育を実現するための教育理念として、キリスト教主義・自由主義・国際主義の3つの精神があるが、女子大学の特徴は、自由主義をリベラルアーツと言い換え建学の精神としている点である。1876年開設以来、女子大学としてどのような学生を育成するのか、大学全体としての意識が大切であると考え、2012年度から学部学科の専門の違いに関わらず全ての学生に身につけてもらいたい基礎的・汎用的な能力を卒業までに身につけてもらいたい10の力「DWCLA10」(1.分析力 2.思考力 3.創造力 4.プレゼンテーション力 5.コミュニケーション力 6.リーダーシップ 7.思いやる力 8.変化対応力 9.自己管理力 10.自己実現力)として、ディプロマポリシーにも示すとともに、DWCLA10として具体的に表現し、シラバスにも明記している。また、女子大学の教育を実現するため、全学としての方針を打ち出しやすいように各学部学科の教育を全学的見地から検討する組織体制を敷き、教育面では教員に全学生の教育に責任をもつ意識を持ってもらっているとの説明があった。

 続いて、女子大学の教育改革について、3つの観点から説明があった。まず、内部質保証システムの観点から、大学教育の内部質保証のために文部科学省から3つのポリシー(アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマポリシー)を策定し公表することが求められており、常に3つのポリシーを確認し、教育の質を維持し改善することは大学自身の社会的責任として求められる。女子大学における改革の考え方としては、ディプロマポリシーがスタートとなり、そのためにカリキュラムポリシーが定まり、それを可能にするために入学者にはどのような資質が求められるかを定めたアドミッションポリシーがあるとした。3つのポリシーが実質的に意味のある、内実の伴ったものにしていくかが重要な課題であり、2017年度に全学統一のフォーマットで各学科別にカリキュラムマップを作成した。今後の検討課題は学習成果の測定方法・評価方法の作成であるとの説明があった。

 続いて授業改善・教育力向上の観点からの教育改革として、PDCAサイクルに則り、教育の改善を継続的に行っていくうえで合理的な組織にするための組織改変、学生の学びの指針として役立つことを目指したシラバスの記載事項の厳格化・明確化、授業アンケートの改善、授業支援システム(愛称:マナビー)の整備についての説明があった。

 次に、学びの環境の観点からの教育改革として、近年教育のキーワードとなっているアクティブラーニングへの教員の意識を高める方策のひとつとして、学生が実際に学ぶ建物・施設の整備について、女子大学の両キャンパスに学生のための創造的学習空間であるラーニングコモンズを建設したとの説明があった。

 最後に、女子大学創立150年を迎える2026年に向けて策定した将来構想「vision150」の教育面でのコンセプトとして、「創造性を育む教育の推進」、「自分自身を将来にわたりデザインできる女性の育成」、「学修するコミュニティの構築」の3点を挙げており、これらが今後女子大学として中長期的に目指していく姿であるとの説明があり、参加者にとっては、女子大学の現状・将来構想を把握するとともに、同志社一貫教育について再考する良い機会となった。

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