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総長スピーチ集

2016年度同志社大学卒業式祝辞(2017年3月20日)

同志社総長 大谷 實

 同志社大学卒業生の皆さん、また、大学院修了者の皆さん、本日は、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。また、今日の良き日をお迎えになられましたご両親、ご家族の皆さん、長い間のご苦労とご尽力に深く敬意を表しますとともに、心から、お慶び申し上げます。本当におめでとうございます。

 大学・大学院でのそれぞれの学業を修了されて、今日、晴れて卒業式・修了式を迎えられた皆さん、今のお気持ちはいかがでしょうか。前途への熱い思い、大きな希望に胸を膨らませていると思います。

 同志社の創立者新島は、今から約130年前の1888年(明治21年)11月、「教育の目的は、独自一個の見識を備え、仰いで天に恥じず、伏して地に恥じず、自らの手腕を労して、自己の運命を切り開く人物を養成することにある」と宣言しました。そして、「知識あり、品行あり、自ら立ち、自ら治める自治・自立の人民」、「一国の良心というべき人物」を養成するために、彼自身、同志社教育を自ら実践しました。

 私たち教職員も、同志社建学の精神に基づき、教育・研究に邁進してまいりましたが、卒業生の皆さん、同志社創立者新島が訴えた、天にも地にも恥じない、自治・自立の生き方は、皆さんの血となり、肉となりましたでしょうか。大学は、単に知識や教養を身につけるだけではなく、品性や徳育を身につけ、最終的には、人間としての生き方を学び、これからの人生行路をいかに歩むべきかについて学ぶべきはずのものでした。卒業式に当たり、改めて、このことに思いを致して欲しいと思います。

 同志社で学んだ皆さん、同志社創立者新島襄が教育理念とした、キリスト教主義、自由主義(自治自立主義)、そして国際主義を基礎とした良心教育に思いを馳せて、今日の日本社会の先頭に立って、自己決定・自己責任の生き方を貫き、格差問題や過重労働問題などで、活力を失いつつある日本の社会を、良心教育を受けた同志社人としての指導力で、是非、建て直してください。また、難民対策などで混乱を深めつつある国際社会において大活躍し、世界平和に貢献されるよう、心からのエールを送りたいと思います。

 そして、何よりも、皆さん一人ひとりが、これからの人生行路において、自分自身の幸福を大切にし、稔り豊かなものとなりますことを、心からお祈りして、私の祝辞とします。本日は、誠におめでとうございます。

 

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