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総長スピーチ集

2016年度同志社高等学校卒業式祝辞(2017年3月10日)

同志社総長 大谷 實

 同志社高等学校の卒業生の皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。高校生時代の3年間、苦しいこと、つらいことや悲しいことがあったかと想像しますが、先生方の熱心なご指導によりまして、高校生としての学業を無事終わり、今日、晴れて卒業式を迎えたのであります。心からお祝い申し上げます。また、ご列席のご父母、ご家族の皆様、大切に育ててこられたお子様の晴れ姿をご覧になって、感慨一入のものがあろうかと存じます。

 卒業する皆さんは、学校の先生方やご家族に支えられて、今日の良き日を迎えることができたことを忘れないでいただきたい。そして、3年間の高等学校での生活を、楽しく、悔いなく過ごされたことと思います。また、たとえ悔いが残ったとしても、その反省をこれからの人生行路に生かして、力強く邁進して欲しいと思います。

 申すまでもないことですが、皆さんの前途は大きく開かれています。皆さんの生涯は、これから80歳や90歳まで続くのでありまして、その長い人生を逞しく、幸せに生き抜くためには、大きな目標、夢を胸に抱いていなければなりません。皆さんは、好むと好まざるとにかかわらず、掛け替えのない人生、自分だけの人生を築いていくのです。一人ひとりが人間としての尊厳をもって生きるということは、自分の人生は「自らの力で作りあげる」ということなのですね。そうだとすれば、一生かかって成し遂げたいという人生の目標を立てる、そして、その夢に向かって挑戦する姿勢こそが大切であると思います。こうした目標、大きな夢を一歩一歩進めて行くときに、遣り甲斐、生き甲斐を覚え、幸せを感ずるのだと思います。

 ただ、ここで注意しておかなければならないことは、どんな人生を目指すにしても、志を高く持つこと忘れてはならないということです。夢を実現したとしても、人間として許されない生き方をしたのでは、結局、自分自身が満足できず、不幸になるだけだからであります。

 私たちの校祖新島は、三つ葉のクローバーに象徴される、知・徳・体のバランスが取れた人物、特に一国の良心として活躍できる人物の養成に努力されました。今日は、校祖新島の願い、同志社の建学の精神をもう一度確認し、それに向って挑戦する「決断」の一日となりますことを期待して、祝辞とします。
 本日は、誠におめでとうございます。

 

 

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