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2024.11.29 同志社創立記念日祈祷会を執り行いました

 

 11月29日(金)午前9時から、若王子山頂にある同志社墓地において創立149周年同志社創立記念日祈祷会が執り行われた。

 中川好幸小学校宗教主任の司会により祈祷会が始まり、賛美歌斉唱、司会者による聖書朗読・祈祷が捧げられ、その後、石川眞弓国際学院チャプレン・初等部宗教科教諭の「アメジストの輝き」と題した奨励が行われた。石川先生は、イエス・キリストが語られた中心的メッセージは、どんな人間であっても、人は神の目には土の中に隠された宝物、高価な真珠のような存在で、限りなく貴い存在であることだと強調された。新島襄の有名な言葉に「人一人は大切なり」という一節があるが、神にとっては一人一人が宝石のようなかけがえのない貴重な宝物であるとするキリスト教の人間観から発せられた言葉であるとされた。
 続いて石川先生は、イエス・キリストは、ユダヤ民族の宗教であったユダヤ教の狭い殻を打ち破り、ユダヤ民族だけが貴いのではなく、あらゆる民族のすべての人間が尊い価値を持っているのだと教えられたと述べられた。そして、このイエスの教えは、現代社会に大きな教訓を与えていると語られた。すなわち、世界で問題になっている二つの大きな戦争については、当事者たちが宗教を国家の「民族宗教」のように狭く捉えていて、それが戦争の原因になってると指摘された。神の目にはユダヤ人も異邦人も区別がなく、すべての人間が尊い輝きを放っているという原点に立ち戻るべきだと強調された。
 また、石川先生は、同志社人への注意喚起の言葉を述べられた。新島襄は後輩たちに狭い意味での愛校心を求めていない。もし私たちが「同志社愛」を掲げるあまり排他的になり、新島の誕生石・アメジスト(紫水晶)の輝きのみに目を奪われ、他の宝石の輝きを無視するならば、かの戦争をしている国々と同じような過ちに陥る危険性があると指摘された。
 同志社が創立149周年を迎えることができたことを神に感謝し、今後もアメジストの紫色の輝きを曇らせることのないよう、かつ、各々の原石の価値を見出し褒めたたえ合い、互いに磨きをかけて、全体として虹色の輝きを放つことができますように、と祈られ、奨励を閉じられた。
 「アメジストの輝き」というタイトルは想像力を掻き立て、お話の中にも多様な宝石が登場し、眩い輝きを放つ奨励であった。
 その後自由祈祷の時間が持たれ、八田英二総長・理事長、小原克博大学長、小ア眞女子大学長、木原活信大学副学長、和田喜彦大学キリスト教文化センター所長等が祈りを捧げた。最後に「頌栄」斉唱、黙祷により、同志社創立記念日祈祷会は締めくくられた。

 今年は、約200名の生徒・学生・教職員から卒業生に至るまで幅広い年齢層の人々が墓前に集まられた。

 同志社創立の精神が、今後も誠実にかつ力強く受け継がれていくことが予感される祈祷会となった。

文責:大学キリスト教文化センター所長 和田喜彦

当日の様子

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