2017年6月2日、大学クラーク記念館クラーク・チャペルにおいて、原誠大学神学部教授を講師に迎え、5年目の教職員を対象にした第4回同志社キリスト教教育研修会が開催された。開催にあたり、八田英二総長・理事長から、同志社のキリスト教主義、建学の精神、等を再認識する機会提供を目的とする趣旨の説明がなされた。また、キリスト教主義を礎とした良心教育を同志社の隅々にいかせるためにも、研修で得たことを各職場にて同僚・同志にも伝えていただきたいとの要望がなされた。

原教授からは、｢同志社建学の精神の確認と継承-教育の共同体として-｣のタイトルで講演を行われた。冒頭、日本に到着したプロテスタント・キリスト教について、1859年の開港によって宣教師が来日したことに加え、横浜・札幌・熊本の各バンドの紹介をされた。続いて、新島襄が同志社を設立した経緯、アメリカンボードによる京都ステーションの活動内容、他のミッションスクールと同志社との相違点について説明されると共に、「同志社大学設立の旨意」を改めて読み、新島襄の志を再確認された。そして、キリスト教苦難の時代である戦前・戦中の説明をされ、続けて、高等教育機関大衆化、大規模大学の話に展開され、「信仰の共同体ではなく、教育共同体として」のキリスト教主義教育が重要であると説かれた。結びに、キリスト教学校としての経営の問題、「道徳教育」の「教科化」をはじめとする教学の課題について述べられ、講演は終了した。

講演に続き、小�ｱ眞女子大学宗教部長がコーディネータを務め、闊達な質疑応答が行われた。