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総長スピーチ集 2009年度

2009年度入社式歓迎の言葉 (2009年4月3日)

同志社総長 大谷 實 

学校法人同志社の教職員を代表しまして、一言、歓迎のご挨拶を申し上げます。新入社員の皆様、このたびの同志社へのご入社、誠におめでとうございます。皆様は、4月1日から学校法人同志社の一員であります。学校法人同志社総長としまして、心から歓迎の意を表します。

ご案内のように、現在、わが国の社会は、少子高齢化、国際化、情報化などのために大きな転換期を迎えていますが、そのうえに環境問題、年金や格差問題をかかえ、社会の改革の渦中にあるといってよいかと思います。そればかりではありません。100年に一度の大恐慌といわれますように、たいへんな経済危機を迎え、それが否応なしに実態経済に及んでいるのが現状であります。

このような社会的・経済的背景のもと、私学は、国公立大学の独立行政法人化、中学校、高等学校などの公教育の改革と少子化などに直撃されて、志願者の定員割れなど、大きな危機にさらされています。本格的な「私学の冬の時代」に突入していることは疑いないのであります。幸い学校法人同志社は、教職員のたゆまぬ努力によりまして、現在、各学校とも順調に展開していますが、私ども学園の経営にあたる者は、今後、同志社の教職員として、皆さんが予想もしなかった事態に直面することがあるのではないかと、恐れているところであります。

その意味で、皆さんは、それぞれのお立場で、同志社の「今」がどのような状況にあるかを的確に認識され、同志社の教育研究は、今後いかにあるべきかといった課題に主体的に取り組み、どのような事態にも対処できるように、平素の勉強と努力を怠らないようにお願いしたいと思います。

特に、教育界の競争環境に十分配慮していただきたいと思います。同志社は、キリスト教主義、自由主義、国際主義を基礎とした良心教育を建学の精神として歴史と伝統を築いてきた学園ですから、同志社の歴史を勉強していただきながら、学園の教学の理念に立ちかえって、他の学校に対する競争心をみなぎらせ、同志社の発展に挑戦して欲しいと思います。学校法人同志社は、それぞれの学校の教学レベルを一層高め、一国の良心、地の塩、世の光として、世界に羽ばたくことのできる人材の養成に努めなければならないと考えています。

幸いにして、この度、たいへん優秀な皆さんをお迎えすることができました。これまでの同志社になかった新しい叡智と力を注いでくださり、同志社を一層活力ある学園にしていただきたいと思います。

皆さんへの重ねてのお願いですが、これからの難しい時代に対処するためには、教職員の皆さんの一人ひとりが主体的に、同志社の伝統である「自治自立の精神」で問題に取り組み、民主的な議論を尽くして実践して欲しいのであります。そして、十分な議論を尽くした以上は、意見の対立を克服して、学園全体が協調し合い、一丸となってことに当たるという姿勢が大切です。対外的には、競争心をみなぎらせ、学内的には協調と融和をモットーにして活躍されることを期待いたします。同志社の将来は、文字通り、皆さんの双肩にかかっています。ご奮闘のほど、何卒よろしくお願いいたします。

最後になりましたが、皆さんにとって、同志社が働き甲斐のある職場となりますことをお祈りしまして、私の歓迎のご挨拶といたします。

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