学校法人 同志社 事業報告書 2011
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学校法人 同志社 事業報告書20117F同志社大学同志社大学大学院同志社女子大学同志社女子大学大学院同志社女子中学校同志社女子高等学校同志社中学校同志社高等学校同志社香里中学校同志社香里高等学校同志社国際中学校同志社国際高等学校同志社国際学院 初等部同志社幼稚園同志社小学校同志社国際学院 国際部が、国際標準化されたカリキュラムで学ぶインターナショナルスクールです。 同志社国際中学校・高等学校は、全生徒の3分の2が「帰国生徒」、3分の1が「国内一般生徒」という構成です。バックグラウンドが全く異なる生徒構成になっていますので、授業を中心とするあらゆる教育活動において、「自由」と「多様性」を最大限に生かしています。大迫 同志社国際学院初等部の入学定員は、1学年2学級で合計60名です。国際的な生育背景を持った児童と国内の一般児童を対象に、日本語をしっかり勉強した上で、英語の力を身に付ける日本語基盤型の日英バイリンガル教育を行っています。 初等部の英語教育は、「TIE」(Time in English)と呼びます。「TIE棟」という専用の施設において、全授業を英語ネイティブの教師が担当し、日本人のバイリンガル教師が補助に入ります。算数や理科なども、一部の授業は英語です。TIE以外の実技系の授業(体育、図工、音楽)も、すべて英語で行っています。 一方、DISKは入学定員が1学年1学級の25名で、すべての授業を英語で行っています。2012年3月23日には国際バカロレア機構より、11年生と12年生が学ぶ2年間プログラムである「DIPLOMA PROGRAM」の正式認可を受け、IB World Schoolの仲間入りを果たしました。 同志社国際学院は、初等部とDISKが同じ校舎にあります。そこで、「Two Schools One World」を校舎設計上のコンセプトに据えて、施設も工夫しています。教室棟では基本的に4階にDISK、3階に初等部のホームルーム教室が入っていますが、その他の施設(礼拝堂、図書館、体育館、フィールド、特別教室など)はすべて、両校が一緒に使用しています。川井 同志社国際中学校・高等学校では、定員の3分の2の「帰国生徒」と3分の1の「国内一般生徒」が分け隔てなく、同じクラスで学校生活を送っています。帰国生徒と国内一般生徒が互いに刺激し合うことで、日本と世界を互いに理解・認識し、グローバルな感覚を身に付けることができます。 多様な生徒に対応するために、授業にも柔軟な工夫をしています。聖書・国語・社会・数学・理科・英語の6教科では、習熟度別クラス編成で授業を行っているので、自分に合ったレベルの授業を受けることができます。 先進的な施設である「コミュニケーション・センター」は、同時に5つのクラスの授業ができる広さがあり、240の座席、200台のコンピューター、約5万冊の図書、日本語・英語の複数のオンライン・データベースなどを備えています。様々な授業や生徒の自主活動に利用されており、私たちがめざすコミュニケーション教育の拠点になっています。──最後に、世界で活躍できる国際人の理想像に関して、それぞれの立場からお話しください。大迫 英語自体は、相互理解のためのコミュニケーション・ツールにすぎません。大事なのは、英語を使って自信を持って自分の考えを相手に伝え、失敗を恐れずに勇気を持って何事にも挑戦し、正義や公平・平等のために行動できる人になることです。そうした人が、これからの真の国際人ではないでしょうか。国際学院では、そのことを「IB Learner Profile」の10の学習者像を使って具体的な目標にしています。川井 グローバル化とIT化の急激な進展によって、世界はどんどん狭くなる一方ですが、世界の人々や異なる文化間の距離は、逆に遠くなっているように思えます。こうした時代には、自己をしっかりと確立し、世界で通用する個性的な存在感を持ち、キリスト教主義で培われた「良心溢れる人」が求められます。 言い換えれば、自分のアイデンティティーをしっかりと確立した上で、幅広く深い知識と高い語学力を身に付け、相手の多様な文化や立場を理解・尊重し、自分の考えをはっきりと主張できる人です。私はこういう人が、真の国際人と考えています。八田 最近、日本企業で英語を“社内公用語”にする動きが活発になっています。企業のグローバル化が進めば、そこで働く社員もグローバル化せざるを得ません。世界中の様々な国・地域の社員と密接なコミュニケーションを取るために社内の公用語を英語にするのは、自然の流れではないでしょうか。英語というコミュニケーション・ツールを自在に操り、グローバルな視点を持って国際社会に貢献できるのが、これからの真の国際人だと思います。 そうした人材を育てるには、初等・中等教育がカギを握っています。その点で、小学校の段階からグローバルな視点に立った教育を行うことができる同志社は、大きな強みを持っていると考えています。国際学院の開校によって、同志社の英語による一貫教育体制がさらに強化

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