学校法人 同志社 事業報告書 2011
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6─2011年に同志社国際学院が開校し、英語による一貫教育の基盤が整いました。八田 同志社大学の前身は、1875年創立の「同志社英学校」です。創立者の新島襄は、「自ら立ち自ら治むるの人民の育成」を教育の目的に据え、その基盤をキリスト教主義に求めました。同志社の教育の特長は、キリスト教主義や国際主義に立脚した人物育成に対する強い信念です。 国際主義教育を推進し、一貫教育体制をさらに強化するために同志社大学は、「同志社国際学院初等部」(小学校)を2011年4月に開校しました。2011年9月には、小学校から中学校、高校まで12学年の児童・生徒が学ぶインターナショナルスクール「同志社国際学院国際部」(Doshisha International School, Kyoto-DISK)を開校しました。これにより、初等・中等教育段階での国際主義の一層の強化を図ることができたと考えています。─キリスト教主義と国際主義に立脚した人物を育てるために同志社国際学院では、どのような教育を行っておられますか。大迫 大人になって責任ある市民として社会に参加するために、子供の間に身に付けておかなければならないのは、世界共通のことだと思います。そこに、同志社の国際主義の一層の強化のために開校した国際学院の大きな使命があると考えています。 こうした考えのもと、同志社国際学院で学ぶ子供たちを、2つ以上の言語を話すだけでなく、様々なコミュニケーション手段を使って自分の考えを伝え、相手を理解できる人に育てたいと思っています。言い方を換えれば、「日本の歴史や文化を理解・尊重すると同時に、外国の伝統や価値観を受け入れることができる人」ということです。こうした人こそが、これからの国際社会に貢献できると考えています。─同志社国際中学校・高等学校も、キリスト教主義や国際主義に立脚した国際的な学校です。川井 同志社国際中学校・高等学校では、国際化が急速に進む中、国内外からの熱い要望を受けて、「帰国生徒受け入れ専門校」として1980年に高等学校が、1988年に中学校がそれぞれ開校しました。いまでは、帰国生徒教育における関西の雄となっています。私たちは、同志社の基本理念である「キリスト教主義」、「自由主義」、「国際主義」に基づき、国際社会で活躍できる人材の育成をめざしています。─両校の教育面の具体的な特長について、それぞれの立場からお話しください。八田 同志社国際学院初等部は、小学校6年間の授業時間の約55%を英語で行う日英のバイリンガルスクールです。DISKは、世界中から集まった子供たち世界で通用する“人材”を育てるには、初等・中等教育がカギを握っています2011【鼎談】大学長、国際学院校長、国際中学校・高等学校長同志社大学八はっ田た英えい二じ学長同志社国際学院大おお迫さこ弘ひろ和かず校長同志社国際中学校・高等学校川かわ井い国くに孝たか校長

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