学校法人 同志社 事業報告書 2010
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学校法人 同志社 事業報告書20107学校法人 同志社 事業報告書20107め細かく指導します。各コースの定員は、英語コース80名、中国語コース40名、日本語コース30名となっています。少人数による体系的・段階的なカリキュラムによって、実践的なコミュニケーション能力が身に付きます。2つ目が英語・中国語コース必修の「Study Abroad」。ここでは、英語コースと中国語コースの全学生に対して、それぞれの言語圏の大学における1年間の留学を義務づけます。現地での学びを通して、高度な外国語運用能力の修得と異文化理解の深化を目指します。日本語コースは4年間の同志社大学での留学が必須です。最後が3コースで共通必修の「Seminar Project」。各コースの学生が協力して、模擬国際会議や文化交流などのプロジェクトを企画・立案、運営します。学生が主体となってプロジェクトに取り組むことで、社会で通用する実践的なコミュニケーション能力を磨きます。 これらの実践的なカリキュラムにより、卒業までに、英語コースではTOEFL iBT79点(ITP550点相当)以上およびTOEIC750点以上を、中国語コースでは中国語検定2級もしくは漢語水平考試(HSK)5級を、日本語コースではJ.TEST実用日本語検定準A級レベルもしくはBJTビジネス日本語能力テストJ1レベルの語学力修得を目指します。—学部の新設に加えて、同志社大学では、国際主義を推進する様々な改革が展開されています。八田 11年4月には国際教育インスティテュートを開設しました。これは、文学部、社会学部、法学部、経済学部、商学部、政策学部の6学部の留学生を対象とする「国際教養コース」と、日本人学生を対象とする「国際専修コース」から構成される文系学部横断型の組織です。「国際教養コース」は、英語で教授される科目のみで学位取得が可能で、京都の地の利や日本で学習する経験を活かすことで、幅広い学際的教養を育むとともに、国際社会に貢献できるコミュニケーション能力を培うことを目的としています。 そのほかにも今出川キャンパスには、協定する海外の一流大学が日本語・日本文化の教育拠点として開設したセンターが5つあり、留学生は大学施設を利用して独自プログラムを学ぶことが可能です。その歴史は古く、AKP(AKP同志社留学生センター)は72年から運営しており、アーモスト大学など米国の名門15校の留学生を受入れ、アクティブラーニングによるプログラムを実践しています。 11年3月現在、学術交流協定を結ぶ大学は34カ国・地域の133大学に上り、その多くで交換留学が可能です。国内でここまで国際化を推進している大学はほかにないと自負していますが、さらに、本学では外国人留学生を13年までに2,200名、10年後までに3,500名に増やしていく方針です。宿舎も含め、受入れ態勢の確立も順調に進んでいます。また、海外事務所も、ロンドン、台北、北京、上海、ソウル、ハノイなどに設置しており、国際化を進めるうえでの人材交流窓口として活動中です。キャンパスに外国人留学生が増えれば日本人学生との交流も活発になり、お互いが刺激し合うことで良い相乗効果が期待できます。交流を通じて国ごとに違う文化、価値観や考え方などを学んでほしいと願っています。 一方、留学生の増加に伴い、国内企業に就職を希望する留学生が増えてきたことも事実です。同志社大学キャリアセンターにおいて、留学生を対象とした就職・キャリア支援にも積極的に取り組みます。中村 国禁を犯し米国に渡った創立者・新島襄は、帰国に際して日本での高等教育機関の必要性を訴えました。その演説は米国人たちの心を捉え、多くの寄付が寄せられました。これは、人と人との心からのコミュニケーションが成立したからこそでしょう。グローバル・コミュニケーション学部は、外国語運用能力を高めるのはもちろん、それを基盤とした総合的なコミュニケーション能力を持つ人物を育成していきます。それとともに、国際主義の伝統を受け継ぎ、さらに充実・発展させるために寄与したいと願っています。同志社大学 グローバル・コミュニケーション学部異文化理解グローバル社会の理解豊かな教養ビジネスや文化交流などのプロジェクトをスムーズに「推進」するFacilitator多様な課題やニーズに対応するために人と「交渉」するNegotiator業務を円滑に遂行するために組織を「管理」するAdministrator実践的・実用的な外国語運用能力の獲得外国語の「話す、聞く、書く、読む」を徹底的・集中的に強化日本人学生外国人留学生交流 同志社大学の「国際主義」の伝統を充実・発展させ、現代のグローバル社会のニーズに対応した学部がグローバル・コミュニケーション学部。「英語コース」「中国語コース」、さらに留学生を対象にした「日本語コース」で構成されています。グローバル・コミュニケーション学部では、国際人に求められる幅広い教養を身に付けるとともに、多文化社会のなかで起こり得る問題を解決し、変容し続ける国際社会のビジネス、文化交流や教育などの場でfacilitator、negotiator、administratorとして活躍できる人物を育成します。グローバル・コミュニケーション学部の人物育成

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