学校法人 同志社 事業報告書 2010
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学校法人 同志社 事業報告書201011ハイライトハイライト2情報公表の推進アドミッション、カリキュラム、ディプロマの各ポリシーを策定社会的説明責任と教育の質保証への取り組み 2010年6月、文部科学省より「学校教育法施行規則等の一部を改正する省令の施行について」が通知され、教育情報公表の一層の促進が義務化されました。これは大学が公的な教育機関として、社会に対する説明責任と、教育・研究の質を向上させることの責任を果たしていくことを目的とするものです。 同志社大学では、教育活動に関する情報公表と説明責任を果たすため、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程編成・運営の方針(カリキュラム・ポリシー)、入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)を明文化し、構成員間で明確な共通理解を形成するとともに、在学生・受験生・一般社会などに分かりやすく発信するため、本通知以前から、各学部、研究科において、各ポリシーの策定に向けて、実質的な検討作業を行い、10年にはすべての学部、研究科で策定作業を完了し、積極的な情報公表をしています。 一方、同志社女子大学では、良心教育を柱とするキリスト教の精神に基づく人格教育、リベラル・アーツ教育、国際主義教育を核に、学生一人ひとりの才能を活かして、社会に貢献できる女性を育んでいます。時代や社会の要請に応じた教育を行い、専門分野に関する識見と幅広い教養とを身に付けさせ、多様な進路に柔軟に対応できるバランスのとれた女性を社会に送出すことを全学的な目標とし、学科ごとにポリシーを定めて指針を明確にし、社会的説明責任を果たしています。人材育成目的の策定と公表 近年、大学教育の質保証に呼応する形で、各大学におけるポリシー策定が日本の高等教育界の重大な課題として広まりつつあり、各大学でも早急な対応が迫られているなか、同志社大学では、05年の中央教育審議会答申「新時代の大学院教育」における「各課程、専攻毎の人材養成目的の明確化と教育の実質化」についての問題提起を契機として、06年に大学院、07年には学部における「人材養成目的」および「教育研究目的」の明文化を行い、07年の大学院設置基準の改正、08年の大学設置基準の改正に合わせて順次公表しました。 さらに09年には、学部学科・研究科専攻の人材養成目的を学則に掲載することを決定し、全学的に書式を簡潔な表現に統一のうえ、大学ホームページ、学則、大学案内、大学院案内、履修要項などに順次掲載して公表しています。3つのポリシーを策定 08年の中央教育審議会大学分科会制度・教育部会「学士課程教育の構築に向けて(審議のまとめ)」において、学位授与の方針、教育課程編成・実施の方針、入学者受入れの方針の明確化による教育の質保証が提言されたことに伴い、本学におけるディプロマ・ポリシー(出口)、カリキュラム・ポリシー(中身)、アドミッション・ポリシー(入口)の明確化が必須であるとの認識に基づき、各ポリシー策定に向けての短期的課題と中長期的課題を「同志社大学における学士課程教育の質保証の枠組み」に表し、全学レベルで本格的な取り組みを開始しました。 09年早々には、全学的なディプロマ・ポリシーとなる「同志社大学教育目標」を策定し、まずは全学的な方針を整備し、明確化しました。 さらにこれらを基礎とした各学部、研究科のディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーの策定に、段階を踏んで取り組み、10年には大学全体として齟齬がない各ポリシーの策定作業を完了し、大学ホームページ、履修要項などに順次掲載して公表しています。 本学では、中央教育審議会などの答申が公表された時点で、高等教育に求められる課題を的確に把握し、設置基準の改正等にも迅速に対応可能な形で、積極的な教育改革を推進しています。同志社大学教育目標高い倫理観と豊かな人間性の育成高い倫理観と幅広い教養をそなえた、品格ある人物を育成する。自治自立の精神と行動力の育成批判的・科学的思考力をもって、自ら問題を発見、解決できる自立した人物を育成する。生涯を通じて社会に貢献する精神と行動力の育成生涯を通じて真理を探究する精神をそなえ、積極的に市民社会に貢献できる人物を育成する。国際社会に対応できる語学力と行動力の育成優れた外国語運用能力をもって、国際社会で広く活躍できる人物を育成する。寛容な精神の育成多様な価値観を受容し、世界の平和に貢献できる人物を育成する。・各学部の人材養成目標に対応した カリキュラムマップの策定・シラバスの充実・授業講評の充実・教員研修(新任教員研修)・授業公開制の導入・PBLなど新たな教育方法の開発・TA・SAの活用・同志社大学教育目標の策定・各学部の人材養成目標Generic Skillsを身に付けた人材の輩出多方面での卒業生の活躍専門教育と教養教育の有機的連関専門教育卒業生調査キャンパスライフに関するアンケート調査授業評価アンケート調査教育業績評価に関する調査ピアレビュー入試関連データ全学共通教養教育多様な学生の受入れ同志社大学における学士課程教育の質保証の枠組みディプロマ・ポリシーIR(※)機能の整備・充実!カリキュラム・ポリシーアドミッション・ポリシー評価方策提案入試、教務(GPA、単位取得状況等)、各種学生調査に関するデータの相互連携・結合の必要性※Institutional Researchの略。情報を収集・分析し、外部に対して説明責任を果たす活動

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