学校法人 同志社 事業報告書 2009
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—学校法人同志社は2010年、創立135周年を迎えます。創立者新島襄は、かつて「教育は200年の事業」と語り、その意志は揺らぐことなく受け継がれています。 創立135周年を新たな契機とし、200年の大計に向けてキリスト教主義、自由主義、国際主義を基礎とした良心教育という建学の精神を再確認し、徳育を基本とする教学によって、自治自立の精神にあふれ、博愛精神に富み、モラルに強く、高潔な人格を有し、国際社会で創造的な活動のできる、優れた同志社人を世に送り出すことが、同志社の責務であると確信しています。—11年度には、同志社国際学院初等部と同志社国際学院国際部の設置が実現する予定で、同志社の一貫教育体制が一層充実しそうです。 06年4月に同志社小学校が開校し、幼稚園から大学院に至る、同志社の一貫教育体制が整いました。 さらにその体制を推し進め、国際主義の一層の充実を図るため、11年4月に、文部科学省から教育課程特例校の認可を受けて「日英バイリンガル教育」を行う小学校である同志社国際学院初等部を、同年9月に、世界中から集まった子どもたちが国際標準化されたカリキュラムで学ぶインターナショナルスクールである同志社国際学院国際部をそれぞれ大学附属という運営形態により京都府木津川市に開校予定です。 国際学院初等部と国際学院国際部のエレメンタリースクール課程は、同一校地内で教育交流をしますが、これは、我が国の初等教育段階における初めての試みであり、同志社教育が日本の初等教育の新時代を切り開くものと確信しています。 また、10年4月に同志社中学校と同志社高等学校の統合が実現しました。同年9月の同志社中学校移転により、岩倉の地に、小学校、中学校、高等学校がそろい、約2,500名の児童・生徒が学ぶこととなり、同志社の誇る一貫教育体制が名実ともに本格化するとともに、全国に誇ることのできる初等・中等教育の新しい可能性が誕生するものと大いに期待しています。 引き続き、この一貫教育体制でこそ可能な具体的な施策を検討・実施し、法人内各学校がより緊密な連携を図り、創立者新島襄のいう「信仰を以て学校の基礎となし、学術を以て左右の翼と為す」教育、すなわち、「智徳併行教育」をさらに充実させていかなければなりません。 今後、法人内各学校における相互の連携・交流を一層促進し、学園同志社のスケールメリットを最大限に活かし、社会に対して一貫教育の意義ないし強みを一層アピールしていく所存です。—同志社大学は09年度、文部科学省の「国際化拠点整備事業(グローバル30)」に採択されました。 国際化拠点整備事業の採択を受け、英語による授業などの実施体制の構築、留学生受け入れ体制の一層の整備、戦略的な国際連携の推進などの取り組みにより、我が国を代表する国際化拠点としての機能を果たすとともに、留学生と切磋琢磨する環境のなかで、これまで以上に国際的に活躍できる人物を養成していくことになります。 同志社建学の理念の柱の1つである国際主義が、新たなステージへと向かい、国際主義教育のさらなる現代的実質化が図られるものと大いに期待しているところです。創立135周年を迎え建学の精神の再確認一貫教育体制のさらなる充実をMessage fromChancellor大おお谷や 實みのる総長からのメッセージ

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