学校法人 同志社 事業報告書 2008
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学校法人同志社事業報告書20089キャンパス再編計画中高は一貫教育に向けて統合事業、大学・女子大学はキャンパス再編学校法人同志社は、同志社中学校と同志社高等学校の統合、同志社大学と同志社女子大学の学部改組に向けて、キャンパスの再編整備を進めています。同志社中学校、高等学校第Ⅱ期工事に着手同志社中学校と同志社高等学校では、2010年に予定する中学校の岩倉校地への移転に伴う中学校と高等学校の統合事業を推進中です。統合事業は中学校の校舎や共通施設を建設するほか、高等学校の既存校舎の建て替えと改築・改修を行います。工事は、教室棟のほか同志社岩倉チャペル(仮称)、体育館、食堂など約15棟を建設する大規模な工事です。08年10月に第Ⅰ期工事を終え、高等学校棟、共用管理棟、アプローチ(通学路)が完成しました。高等学校の教室棟は従来の「桑志館」という名称を継承して、11月から授業を開始しました。9月30日には第Ⅱ期建設工事の起工式を執り行いました。第Ⅱ期工事では中学校棟のほか、自然科学棟、創作芸術棟、体育館、チャペルを建設します。埋蔵文化財の発掘調査などを経て工事に着手する計画で、09年12月の完成を目指します。中学校と高等学校は、開学当初には一つの学校でしたが、戦後の学制改革とともに学校法人同志社は、帰国児童や地域の児童、外国人児童・生徒を対象に国際主義教育を特色とした小学校とインターナショナルスクールの開校を予定しています。小学校の名称は同志社国際学院初等部。学校教育法に定める6年制の小学校であり、入学定員は1学年2学級60名(収容定員360名)。帰国児童と国内の一般児童を対象に日英バイリンガル教育を基本とする国際教育を実施する考えで、2011年4月に開設します。インターナショナルスクールの名称は同志社国際学院国際部。小中高12年制を敷き、入学定員は1学年1学級25名(収容定員300名)。外国人児童・生徒を対象に英語により国際標準化されたインターナショナルスクールとしての教育を実施する考えで、2011年9月に開設します。校舎は京都府木津川市に建設。初等部と国際部の小学校部分は同一のキャンパスに併設するメリットを生かし、可能な範囲で合同教育を実施する予定です。教諭数は、初等部と国際部で約50名。同志社の建学の精神であるキリスト教主義、自由主義、国際主義に基づく教育を実践するには少人数による教育が必要と考えています。初等部については、帰国児童と国内一般家庭の児童を対象に、国際部については、外国人児童・生徒を対象に、それぞれ書類審査、面接、適性審査などにより選考する予定です。帰国児童、外国人児童・生徒は居住にかかわる移動が頻繁にあることから、編入学試験を随時実施することも検討しています。卒業生の進路として、初等部は法人内の中学への進学を原則とし、国際部は国内外の大学への進学を想定しています。運営形態は、同志社教育を推進するとともに安定的な財政基盤に基づいた将来展望を視野に入れ、同志社大学の付属として運営します。高等学校が1949年に岩倉校地へ移転しました。以来、両校は同志社一貫教育の理念で結ばれながらも、独立した学校として存続してきました。2010年に中学校が移転することで、岩倉校地には小・中・高がそろい、約2,500名の生徒が学ぶ体制になります。同志社の一貫教育を充実させるとともに、全国に誇れる初等・中等教育の教育の場が誕生することになります。同志社大学学部の設置、改組再編を推進同志社大学は09年4月、文学部心理学科の改組により心理学部心理学科を京田辺校地に設置しました。京田辺校地は理工学部と文化情報学部に加え、08年4月に生命医科学部、スポーツ健康科学部を開設しており、科学技術、医学、人文科学を融合した新たな学術領域を切り開くキャンパスに生まれ変わろうとしています。一方で、京田辺校地で展開してきた神学部、社会学部の主たる学修校地を09年4月に今出川校地に変更しました。また、同じく文学部、法学部、経済学部、商学部の主たる学修校地を2013年度に今出川校地に変更する予定です。これにより、今出川校地は、新たな人文・社会科学の領域を創造するキャンパスになります。さらに、2011年度に実践的な外国語能力に卓越した人物の育成に特化した学部を京田辺校地に、2013年度には国際的な地域理解能力を持つ人物の育成に特化する学部を今出川校地に設置する予定です。そして、今後多数を受け入れていく予定の外国人留学生のために宿泊関連施設の拡充も図っています。同志社女子大学新純正館が竣工同志社女子大学は、学芸学部の英語英文学科と日本語日本文学科を京田辺校地から今出川校地に移転して、09年4月に表象文化学部を設置しました。それに伴い、主に体育施設として利用されてきた旧純正館を解体し、新純正館の建設を進め、08年9月26日に竣工式を挙行しました。新純正館は教室棟(地上5階、地下1階)と多目的棟(地上1階、地下2階)の2棟で構成しており、教室棟の最上階には庭園やラウンジ、多目的棟には半地下のアリーナ兼ホール(デントンホール)、トレーニング施設、屋上テニスコートを設置しています。新学校構想帰国児童、外国人児童・生徒などを対象に小学校、インターナショナルスクールを2011年に開校

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