学校法人 同志社 事業報告書 2008
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6――生命医科学部、スポーツ健康科学部に続き、2009年4月に文学部心理学科が学部として独立しました。八田同志社大学は2008年度、生命医科学部とスポーツ健康科学部を新設するとともに、工学部を発展的に改組し理工学部を開設しました。生命医科学部では医学の視点を持つエンジニアと科学者を、スポーツ健康科学部では健康とスポーツにかかわる専門家のほか、スポーツ行政に携わる人物を輩出することをミッション(使命)としています。いずれの学部も先端領域の融合を果たした学部といえますが、新島襄が『同志社大学設立の旨意』で唱えた「良心を手腕に運用する人物の育成」、いわゆる「良心教育」に立脚することに変わりはありません。09年4月に、80年以上の歴史を有する文学部心理学科を心理学部とし、京田辺キャンパスに開設しました。内山社会構造の多様化とともに、心理学が関係する、あるいは対応していかなければならない様々な心の問題が増えています。心理学の必要性は近年、急速に高まってきているといえるでしょう。実際、国内の大学でも心理学部の開設が大きな流れとなっています。文学部心理学科では、長い歴史のなかで基礎心理学と実際の臨床現場をつなぐ研究・教育を進めてきました。このたび、臨床・応用領域を一層強化し、科学的見地から人間の本質や行動原理を深く理解するため、心理学部として新たなスタートを切ることになりました。ミッションは、心の視点から現代社会を読み解き、社会で活躍できる人物を育てることです。カリキュラム面では、学部への昇格に伴い「神経・行動心理学コース」「臨床・社会心理学コース」「発達・教育心理学コース」の3コースを設置しました。「神経・行動心理学コース」では、最新の脳科学や行動科学を学び、基礎研究を行います。「臨床・社会心理学コース」の目的は、病院でのカウンセリングや精神療法などを学ぶことです。実社会や産業の現場での人間の振る舞いを研究します。「発達・教育心理学コース」では、学校や実社会において人が成長するうえで心理学がどのように応用されているのかを学びます。カリキュラムの充実とともに、講義に当たる教員も倍増しました。新島襄は「人一人ハ大切ナリ」という言葉を残しています。履修のためのコース制を敷き、教員を増やすことで、学生一人ひとりに行き届いた講義を実施できるようになります。――キャンパス再編も進行しており様々な教育効果が期待できます。八田先にも述べましたが、09年4月には心理学部を京田辺キャンパスで開設したほか、神学部、社会学部の1、2年次が今出川キャンパスに移転しました。さらに2013年までには、京田辺キャンパスで学ぶ文学部、法学部、経済学部、商同志社大学長対談同志社大学内うち山やま伊い知ち郎ろう心理学部長同志社大学八はっ田た英えい二じ学長伝統に裏付けられた心理学教育�先端領域につながる学びを提供�――キャンパスの差異化が効果的な教育環境を生み出す�

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