学校法人 同志社 事業報告書 2008
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学校法人同志社事業報告書200827特集1加速するグローバリゼーション同志社大学の教育理念の一つに「国際主義」があります。その実質化のために、2008年7月開催の総合企画会議で承認を受けたアクションプラン「同志社らしい国際主義の実質化に向けて」に沿った国際連携を進めています。アクションプランの幾つかをご紹介します。同志社大学には、米国を代表する16の名門リベラルアーツ・カレッジで構成するAKP同志社留学生センター、スタンフォード技術革新センター、テュービンゲン大学同志社日本語センターなどがあり、日本語や日本文化などの教育を展開しています。09年には、英国のシェフィールド大学もセンターを設置する予定で、1月には日本学術振興会理事長やブリティッシュ・カウンシル駐日代表を迎え、開設記念式典を行いました。各センターの提供科目の一部は、同志社大学の学生も聴講できるほか、留学生と共同で課外活動に参加するなど擬似留学体験が可能です。もちろん実際に海外に留学することも重要で、そのために09年度からは、短期留学も含めて、留学時の経済負担を軽減する奨学金の大幅拡充が決定しています。一方、外国人留学生のための教育環境も整備しました。同志社大学で、外国人留学生への日本語・日本文化教育を担う日本語・日本文化教育センターは、09年4月から『指定日本語教育施設』(日本語予備教育機関)として文部科学省に認定されました。『指定日本語教育施設』は、日本語能力が十分でない、大使館推薦による大学院レベルの国費外国人留学生に対して、専門教育受講までの6カ月間、日本語予備教育を行う機関です。この施設は現在、国立大学留学生センターと4つの私立大学のみが認定されています。4月から日本語・日本文化教育センターのカリキュラムに「日本語予備教育コース」を設け、大使館推薦国費外国人留学生に対し、大学院入学前の日本語予備教育を国際主義を具体化する取り組みソフト、ハードともに改革が進行真の「国際化」を結実させる実施します。また、外国人留学生の受け入れも拡充しており、留学生を対象とした奨学金の倍増や宿舎の増設を行いました。既存学部・研究科も新たな展開を計画しています。同志社ビジネススクール(DBS)は、同志社大学の国際主義をビジネス教育に生かす試みとして、09年9月から世界トップクラスの教授を招へいし、すべての授業を英語で実施する「グローバルMBAプログラム」を設置する予定です。英語によるMBA教育は、欧米のみならずアジアでも主流となっています。京都で世界水準のビジネス教育プログラムを実施することで、「グローバルな視点に立ちながら、地に足の着いたビジネス展開を行う、創造性豊かなビジネスリーダーを輩出する」という目標の実現を目指しています。学術交流協定についても積極的に拡充しています。08年度1年間で過去4年間の新規学術交流協定数を大幅に上回る協定を締結し、今後も拡充します。1932(昭和7)年に竣工したアーモスト館は、校祖新島襄が学んだ米国アーモスト大学の伝統と雰囲気を継承してきた伝統あるニューイングランド・ジョージアン様式の建物です。2007年度には、外観、内装の改修に着工。08年度に工事を完了しています。09年4月からは同志社の教育理念の一つである「国際主義」を推し進めるための施設として生まれ変わりました。これまでは、学生を中心とした国際交流の場として活用されてきましたが、今後は海外からの客員教員や研究者の滞在用施設として活用されます。また、1階のラウンジは、国際連携関連の会合などを中心に、広く教育研究用スペースとして開放します。新生アーモスト館は、同志社らしい国際主義の実質化に向けての提言と骨子のなかで述べられている「世界中から学生・研究者が集う、魅力ある知の国際交流拠点」として重要な位置づけを担う予定です。竣工当時のアーモスト館の設計図新生アーモスト館

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