学校法人 同志社 事業報告書 2008
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12同志社大学は、卒業生や保護者に対して、大学の現状や将来計画を説明し、交流を深めていくための催しを国内外で展開しました。国外では09年1月18日に、英国ロンドン市内で「DOSHISHA Forumin UK on International Strategy」を開催。同志社の現状や国際戦略の説明を行い、国際的に通用する教育、同志社での日本語教育の展開、海外に在住する卒業生の結束などの課題について、卒業生や現地に留学している現役学生と有意義な意見交換を行いました。一方、国内では2008年12月13日、「第2回同志社大学東京フォーラム」を経団連会館(東京都千代田区)で開催しました。「同志社のさらなる発展に向けて」をテーマに、同志社大学経営戦略懇談会委員である木村昌平氏(セコム株式会社取締役会長)、小瀬氏(ハウス食品株式会社代表取締役会長)、魚谷雅彦氏(日本コカ・コーラ株式会社取締役会長)を招いてパネルディスカッションを行い、少子高齢化や市場の縮小という厳しい環境下で事業活動を進める経営者の方々から、貴重な提言をいただきました。09年3月1日には、札幌市豊平区で「同志社キャンパスフェスタin 札幌」を実施。西村彰氏(北京オリンピック専任コーチ)、朝原宣治氏(北京オリンピック銅メダリスト)の同志社大学卒業生師弟によるトークセッションやミニ講義などを実施しました。「DOSHISHA Forum in UK on International Strategy」を実施卒業生、在学生の保護者への取り組みハイライト3同志社大学は、地域コミュニティによる学生支援方策として「京町家異世代協同プロジェクト」を実施しています。このプロジェクトは、文部科学省が2007年度に新設した「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」に、本学の取り組みが採択されたものです。このプロジェクトでは、大学が町家を借りて、学生・地域と連動しながら活動を行います。町家では、子供や学生、大人、高齢者が出入りし、世代が混合したサークル活動や議論の場が設けられます。そのほか学生が異世代と協同しながら、歴史や文化、伝統産業などの地域の財産を発掘し、現代の生活のなかに継承していく文化プロジェクトを展開していきます。これまで、地域情報の入ったカレンダー作りに取り組みました。また、同志社大学は08年10月、学研都市キャンパス(京都府木津川市)に乳幼児の行動メカニズムを研究する「赤ちゃん学研究センター」を新設しました。研究成果の社会への還元をテーマに、自治体や地域と連携しながら、保護者や保育士など様々な形で子供と触れる人たちの支援を目指します。今後、保育園や幼稚園、小学校の巡回相談を実施したり、保育士など現場にかかわる方たちへの講座なども積極的に開講していく予定です。「京町家異世代協同プロジェクト」を実施地域・社会への取り組みハイライト4同志社大学と日本ベンチャーキャピタル株式会社(NVCC)は2008年10月、同志社大学発のベンチャー企業に投資するベンチャーファンドを設立しました。ベンチャーファンドは、同志社大学が投資案件を紹介するなどしてファンド運営に協力、日本ベンチャーキャピタル株式会社がファンドの運営・運用・管理を担当します。ファンドの名称は「同志社ベンチャー1号投資事業有限責任組合」。募集金額は10億円。同志社大学の研究成果・シーズを生かした会社、教員、学生が起業した会社、卒業生が起業した会社を投資対象に、2008年から2017年までの10年間(最大13年間)を存続期間としています。同志社大学ではベンチャー企業のインキュベーション施設D-eggを設立するとともに、NPO法人(特定非営利活動法人)の同志社大学産学連携支援ネットワークによる企業相談をはじめとする人的サポート、ファンドの設立による財務サポートを通じて、地域企業支援やベンチャー育成に取り組んできました。ベンチャーファンドについては、06年に池大学発ベンチャー企業を支援する大型ファンドを設立大学発ベンチャー支援ハイライト5田銀行グループと「池銀キャピタル夢仕込ファンドD・I投資事業組合」(総額1億円)を設立、07年に京都銀行グループと「京都・同志社発ベンチャー育成ファンド」(総額2億円)を設立しており、新たなファンドの設立によりベンチャー育成の支援体制をより一層強化します。

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